猫を飼っていると、愛猫との絆を深めるための大切なケアの一つがブラッシングです。しかし、猫の中にはブラッシングを嫌がる子も多いのが現実です。私も、愛猫のブラッシングで試行錯誤した経験があります。
今回は、「猫がブラッシングを嫌がる理由」とその対策法を詳しく解説し、愛猫との時間がより楽しいものになるようポイントを紹介します。
猫がブラッシングを嫌がる7つの理由

猫がブラッシングを嫌がる理由はいくつかありますが、よくあるケースとして以下の7つが挙げられます。
- ブラシの感触が嫌い
- 過去の嫌な経験
- 体調不良やストレス
- 環境の変化
- ブラッシングの時間帯
- 知らない道具への警戒心
- ブラッシングによる緊張や負担
では早速詳しい解説と項目ごとに対策法を説明していきます。
1. ブラシの感触が嫌い
猫の皮膚は非常に敏感(背中を撫でるときに「ビクビクッ」と過剰反応する猫ちゃんをみたことある方はイメージしやすいと思います)で、特定のブラシの感触が不快に感じることがあります。特に毛が短い猫ちゃんや、皮膚が敏感な猫ちゃんは、硬いブラシやゴツゴツした感触に耐えられないことが多いです。
私も最初に硬めのブラシを使ったとき、ジジ(短毛猫)が嫌がってブラシを見るだけで逃げていました。これは、ブラシ自体の選択が合っていなかったことが原因だったようです。
猫の毛質や皮膚に合わせた適切なブラシを選びましょう。毛が短い猫には柔らかいシリコンブラシ、長毛種にはスリッカーブラシなど、猫の毛質に応じた道具を使うことで、猫がブラッシングをされたとき心地よく感じやすくなります。
➡ 猫の毛並みをもっと美しく!おすすめの猫用ブラシ7選とブラッシングの徹底ガイド
2. 過去の嫌な経験
猫は過去の経験をしっかり記憶しています。以前に痛みを伴うブラッシングや、無理強いされた経験があると、それがトラウマとなって、ブラッシング自体を嫌がりやすくなります。
我が家のノル(長毛猫)も、飼い始めた当初毛玉が絡まったままの状態で少し強引にブラッシングしてしまった経験があり、ブラシを見るだけで一時期逃げ出すような時期がありました。
まずは過去の経験に配慮して、猫がリラックスできる時間や場所を選んでゆっくりとブラッシングを再開しましょう。また、短い時間から少しずつ慣れさせることで、徐々に安心感を与えていくことが重要です。嫌な思い出があったとしても、優しく声をかけて褒めてあげるなど、ポジティブな経験を積み重ねることで、恐怖心を和らげることができます
3. 体調不良やストレス
猫が体調を崩している場合や、何らかのストレスを抱えているときには、ブラッシングそのものを嫌がることがあります。特に、皮膚炎やアレルギーがある場合、触られると痛みやかゆみを誘発し、ブラッシングがストレスの一因となります。
我が家の猫も、以前一度季節の変わり目にアレルギー症状が出たことがあり、その時期は顔回りのブラッシングを嫌がるということがありました。
まずは猫の健康状態を確認し、異常がないかチェックすることが大切です。もし何らかの体調不良や皮膚トラブルがあると感じた場合は、獣医師にすぐに相談することをお勧めします。適切な治療やケアを行った後で、ブラッシングを再開するのが良いでしょう。
4. 環境の変化
猫は環境の変化に敏感な生き物です。引っ越し、新しい家具、他のペットの迎え入れなど、生活環境が変わると、それがストレスとなって、普段は好きなブラッシングであっても嫌悪感を抱くことがあります。
我が家のニャンズも、大きく模様替えした後は、見慣れないものに警戒心を抱き、ブラッシングを渋々やらせてくれていた時期がありました。
環境の変化があった場合には、猫がリラックスできる時間を作り、まずは少しずつその変化に慣れさせることが大切です。また、ブラッシングする場所も、できるだけ猫ちゃんが安心できる環境を選びましょう。猫ちゃんが落ち着くことで、ブラッシングへの抵抗も軽減されます。
5. ブラッシングの時間帯
猫には、活動的な時間帯とリラックスしている時間帯が割とはっきり分かれています。
我が家のニャンズも、元気いっぱいに遊んでいる最中や食事の直後にブラッシングをしようとすると、そーっと遠ざかって行くことが多いです。逆に、昼寝の後や比較的リラックスしている夕方の時間帯にブラッシングを試みると、嫌がることはなく、むしろ寄ってくることが多いです。
猫が最もリラックスしている時間帯、例えば昼寝の後や夜の静かな時間にブラッシングを行う習慣をつけると良いでしょう。また、猫を飼い始めたばかりの時は、普段過ごしている生活リズムを観察し、猫がリラックスしている瞬間を見逃さないことがポイントです。
6. 知らない道具への警戒心
新しいものに対して警戒感を抱く猫ちゃんは割と多いです。特に、初めて見るブラシや普段使っていない道具に対しては、興味を持ちつつも警戒心が強まります。
我が家のニャンズも新しいブラシを見せたときは、すぐに近づいて来ず、ある程度に匂いをかいだり、触ってみたりして、危険がないということを認識してようやく近づいてきます。
新しいブラシや道具に慣れさせるためには、まず猫にそれを見せ、匂いを嗅がせることから始めましょう。すぐに使おうとせず、猫が自ら興味を持って近づくのを待つことがとても重要です。また、少しずつ使用して慣れさせることで、徐々に警戒心を解くことができます。
7. ブラッシングによる緊張や負担
特に多頭飼いの家庭では、一匹だけのブラッシングはストレスになることも状況によってはあります。他の猫の存在が緊張感を与え、リラックスできないことが多いです。
我が家のノル(長毛猫)も、たまにですがジジが近くにいると、普段はブラッシング大好きなのに、甘えている姿を見られるのが恥ずかしいのか、ブラッシングすることを嫌がることがあります。
猫ちゃんがリラックスできるよう、一対一のブラッシング時間を設けることが効果的です。静かな場所で他の猫ちゃんがいない状態でブラッシングを行うことで、より安心してブラッシングを受けてくれます。また、ブラッシング後にご褒美を与えると、更にポジティブな体験として認識させることができます。
ブラッシングを嫌がる猫への対策

猫ちゃんがブラッシングを嫌がる理由を理解した上で、以下の方法を試してみることで、猫がブラッシングを嫌がらないようにすることができます。
1. スモールステップで慣れさせる
ブラッシングを嫌がる猫には、最初から長時間のブラッシングを試みるのではなく、短時間から始めるのことを基本として下さい。数分間だけブラッシングをして、徐々に時間を延ばしていくことで、猫も少しずつ慣れてくれます。また、最初は猫が嫌がらない部位(例えば背中や首元)から始め、徐々に全身をケアできるようにします。
2. リラックスできる環境を整える
猫が安心して過ごせる場所でブラッシングを行うことで、ストレスを軽減することができます。我が家のニャンズは、リラックスしているクッションや毛布の上でブラッシングをしてやるとほぼ嫌がることはないです。また、静かな場所で他のペットや人の気配が少ない環境を選ぶと、猫ちゃんも更に落ち着いてくれるでしょう。
3. 適切なブラシを選ぶ
猫の毛質や性格に合ったブラシを選ぶことは、ブラッシングを成功させる鍵です。毛が短い猫には柔らかいシリコンブラシ、長毛種にはスリッカーブラシなど、猫の毛質に応じたブラシを使うのが良いでしょう。また、使用するブラシによっては、静電気が発生しないものや毛を効率的に取り除けるものなど、機能別で使い分けることも大切です。
まとめ
猫がブラッシングを嫌がる理由は様々ですが、愛猫の性格や状況に合わせて対策を取ることで、次第に嫌がらずにブラッシングを受け入れるようになります。ブラッシングは猫の健康維持に欠かせないケアですので、無理強いせず、少しずつポジティブな体験を積み重ねていきましょう。愛猫との信頼関係を大切にしながら、健康で楽しい毎日を過ごすために、ブラッシングを快適なものにしていきましょう。
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